OLの木村佐和子は上京して5年目で、仕事もさほど熱心ではなく、恋人の健一はバツイチで子持ちの上司という、妥協だらけの人生を送っていた。そんな彼女にある日父が入院したという知らせが入り、田舎に戻って家業のしじみ工場を急きょ継ぐように言われる。佐和子は乗り気ではなかったのだが、田舎暮らしがしたい健一の意向もあり、結局連れ子と3人で行くことになる。



面白かった!!
”ダメ人間でも頑張る”映画の中でも別格に面白いと思う。

ご都合主義とか、感動の押し売りみたいな臭いが
全く感じられないし、映画と言えども美化されてない感じが良かった。
シリアスな場面でさえも笑いがあるのが好き。
そんなシュールな笑いがツボ。

何でもかんでも「しょうがない」と切り捨て、
どうせ中の下だからと、人生諦め模様の主人公・佐和子ですが、
昼夜構わずキリン淡麗を飲んでる姿や、腸内洗浄、
トイレで催してる最中のシーンにリアリティを感じます。(笑

ウンコがちょっとしたキーパーソンになってたりもしますが、
決して単にただ下品なわけでもなく、
アホなりにもちゃんと意味があって。


この映画、後半から一気に加速しますが、
そのきっかけとなるシーンが、シジミ工場での佐和子の朝会演説。
爽快でした。

「私なんて所詮中の下の女ですからね!
逆に中の下じゃない生活なんて送ってる人いるんですか?
じゃいたら手挙げてください、ほらいないでしょ?
みんな普通の人なんですって、多分普通よりちょっと下なんですって、
でもさ、それの何が悪いんですか!
アタシなんて何回男に捨てられてもさ、頑張りますからね!
て言うか、頑張るしかないんですから!」


完全に悟りを開いたように、自分を曝け出す佐和子。
佐和子に対して敵対視してた工場の人たちも一気に味方に。
工場の人たちは、決して性格の悪い人たちじゃなくて、
ただ単にプライドが高かっただけなのだろうと思う。

別に、世の中、中の下じゃなくても、上に見られたくて、
余計なプライド持ってる人っていっぱいいると思うんだ。
人を見下す事で自分を大きく見せようとしたり、
何か、自己顕示欲過多みたいな。
本当に幸せな人って、そういう事はしないんだよね。


口癖だった「しょうがない」も、前半と後半では
ネガティブな開き直りから、ポジティブな開き直りへ、
変わっていきます。


そして、さらに圧巻だったのがラストシーン。
帰ってきたダメ男・健一に父の遺骨を投げつけながら、
涙ながらに絶叫するシーン。
不謹慎ながらも、色んな意味で、涙が出る程笑った。

「アンタがいなくなってちょっとさみしくなっちゃった
自分がむかつくの!
アンタの事好きになりたいんだよ!」

「佐和ちゃん、俺、ダメな人間でごめんなさい!」

「ダメで何が悪いの!アタシだってダメな人間だよ!だけどさ!
ダメでしょうがないからさ、だから頑張んなきゃいけないんでしょうが!
だからアンタも頑張んなさいよ!」


そのあと、おばちゃんの「骨拾えー!」の一言で、全員で骨拾いw

しょうがないから、明日も頑張るって良い言葉だ。
もうヤケクソだろうが何だろうが、大した人間じゃないのだから
しょうがないから頑張るしかないのだ。

健一とのやりとりは、他にもあったけど、どれもツボですw


元気と言うよりも、活気が沸いて来るような映画でした。
自分も大した人間じゃないんだろうなぁ。頑張るしかない。
引きこもりになったピアニストの長男モーリー、ロボットオタクの次男レイ、大学生の末っ子リサ。
そして、生前母親が日本から呼んだ祖母=“ばーちゃん”。トイレが異常に長くて、外に出てくる度に深いため息をつき、一言もしゃべらず部屋にもどり出てこない。
そんなばーちゃんを3兄妹は気になってちょうがない。レイは、その秘密を探ろうと奔走。
長男モーリーは、母親が使っていたミシンを発見し、ばーちゃんに手ほどきを受け、自作のスカートを作る。
末っ子リサは、自分のスピリッツをエアギターで表現したい、と言葉が通じないばーちゃんに熱く相談する。
そんな中、ばーちゃんが突然、行方不明に。
次から次へと起こる小さな出来事によって、バラバラだった3兄妹と“ばーちゃん”との絆が深まっていく。




母親が死んで、バラバラになっていた3兄弟が、
バーチャンの存在によって、少しずつ大切なモノを取り戻していく、
内容だけ見ると重たくなりがちな感じですが、
ユーモアが溢れていて、重たさは一切感じずに楽しめました。

もたいまさこのバーチャン最高です。
あのバーチャンが画面に出てきた時の、
何とも言えない間に何度もニヤニヤしてしまいました。(笑

バーチャンの台詞は殆ど無いので、バーチャンの
表情、行動が全てで、じっと見入ってしまいます。

あと、カナダ3兄弟が呼ぶ「バーチャン」の響きが癖になります。
発音の仕方が何とも愛らしくて、どことなく温かみがあります。

ちなみに、バーチャンが喋ったのは、長男モーリーが
引きこもりになった原因である、トラウマになっていた
ピアノコンサートに再び出場して、舞台上に立った時に放った一言のみ。

バーチャン超Coolです。


そして、心に響く名言もありました。

「ホントウの自分でおやんなさい」
って言うキャッチコピーも良いんですが、
モーリーの「欲求に理由を求めるのは無意味だ」
これはものすごく響いた。まさのそのとおりだと。
常々、思う事でもあります。

この台詞を、モーリーが自分で作ったロングスカートをはきながら
言うのですから、説得力もあるのです。

その後に、レイがポツンと放った「ギョウザが食べたい」

兄弟の距離がグっと縮まった瞬間。その後、皆でギョーザ作り。
この素朴な空気感、たまりません。

それと、もう一つ、モーリーが、言葉は通じなくても、
心は通じ合えると、妹リサに言い放つシーンもあります。
温かくも力強い言葉が沢山。


そして、ラストのレイのウォッシュレット初体験に爆笑しつつ、
エンドロールは皆でエアギター、Cool!

見に行って来ましたー。
ちなみに上野の映画館に行ったんですが、そこがまた狭くてビックリ。

もう入った瞬間思わず「小さっ」って声に出したら、子供らが堂々と一番前のスクリーンを横切りながら「小せ〜な〜」と大声で言ってたからワロタ。

いや、でもここまで小さかったの初めてだよ。
前に銀座でインビジブル見た時もなんか地下にあって怪しげで殆ど貸切状態でかなり小さかったけど、それ以上に小さかったぞ。

だってさ、まず席が二つしか区切られてなくて真ん中がちょうど通路で空いてんのね。
で、右側がちょっとせばばってる感じで右側の最前列はなんとわずか2席しかない奇跡。


まぁそれはどうでもいいんだけどね、それよりね、本編が始まる前の予告で、少年が小さいカメを助けたらその正体がガメラだった
っていう映画の予告見て軽く泣きました。(爆
そのガメラは悪い奴だからって捕まっちゃうんだけど、ガメラをずっと育ててた少年がガメラは悪い奴じゃない!って必死で庇うの。

あと、海猿も泣けた。



ていうか、予告で泣いてる場合じゃねぇと本編始まって気付きました。



・・・自分、アホくせー。





それはそうと、本編の『県庁の星』ですが、こっちも面白かったですよ。(どっちか本編だよ

ストーリーを簡潔に書くとまぁ、県庁の期待の星(織田裕二)が今にも潰れそうなスーパーに研修で行くわけですよ。

で、その県庁の星ってのは優秀でいかにもマニュアル通りって感じのエリートなんだが、スーパーに研修で行ったことにより、そこで一番大事なものを得たと言うストーリー。
(簡潔すぎるか

スーパーでは教育係の年下のパートの女の子(柴咲コウ)と揉めながらやってるんだけど、またそのやりとりがすげー面白かったです。
何度か声に出して笑ったし。(笑

最後はもう主人公がめちゃくちゃかっこよくて、すっきりした終わり方でした。

今までにない斬新なストーリーでしたねぇ。
久しぶりにホラー以外の映画をまともに見た気がしますが、楽しかったよ、うん。


それと最初のほう、隣からスキマさんの歌が聴こえてきて、脳内にドラえもんが出てきてしょうがありませんでした。(笑



そうそう、見終わった後、出口のすぐそばで何やら男がスタッフさんか誰かに尋問されている様子を見たんですが、
どうやらビデオカメラで映画のスクリーンを撮り続けて捕まったらしい。



馬鹿だなぁ・・・。



すぐにバレるようなことすんなよ・・・。




ていうか、、、





わざわざ映画館まで足を運んで見に行ったんだから撮影なんかより映画に集中しろよ!
ということで今日友達と見に行って参りました。

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